Thermal                
サーマル


ネットを探せば見えるサーマル、煙突の煙映像くらいいくらでもあると
思っていたら・・・・
   
工場の煙突

そもそも
すでに日本の工場にある煙突からは
煙はでてないし、熱源でもなかった・・


見えてるのは集塵バッグと散水をくぐ
り抜けた湯気だ

上昇速度が
自然発生のサーマルより格段に遅く、
すぐに蒸発して消える


それでも
肌で感じる風の強さと流れるサーマル
の移動速度、泡が膨張していく様をイ
メージするにはいい






旋回中の向かい風で
グライダーがピッチングするのは、脳が
対地速度のイメージに染まっているから
で、風の中で機体が流されておらず、一
点に踏ん張っているのが原因だ

同じ対気速度で風に乗っていればピッチング
は起きない
つまり、サーマル内で旋回中は、
見た目には機体が前進していると限らな


見た目に前進していないときは運動エネル
ギーがゼロだから
急旋回すると機体は風下に向きを変えた
とたんに対気速度はマイナスになって失速
落下する
慣性の問題だから、
風があるときは風上側で機体を左右に走らせ
て十分加速させる必要がある
つまり
風方向に短く、直角方向に長い楕円な旋回


パラのベテランが着陸でよく事故を起こす
のは地上付近で地面だけを見ながら、慣
性を忘れて傲りで急旋回するからだろう



噴煙

これは強制的に作られるサーマルの泡
温度が高くて上昇速度が非常に速い


サーマルは中がグチャグチャでも
まとまって上昇していくのは、周囲との
温度差で表面張力が出るせいだろう
水面に乗る水滴とか、海中に出来る冷水
塊とか・・
異質なものを避けるのは
なにも生物だけではない

熱泡の上昇で、
上空の冷たい空気は押しのけられ、空
いたサーマルの下へ落ちる
冷たいから重たい上に勢い余って地上
まで吹き付けるのが降下気流

熱泡は徐々に冷えるが、周りの空気は上
に行くほど温度が低いので泡は膨張し続
ける

この中で旋回するわけだから上空に行く
ほど泡は大きくなりサーマルハントも楽
になるわけだ
夏の暑い日に時折吹くそよ風は、今まさ
にそこからサーマルの泡が登った知らせ
ハンドランチなら
間髪を於かず風上に投げる


乾いたグラウンドで起きるつむじ風は、
斜めに吹き下ろした降下気流とサーマル
のシッポが原因だ

ちなみに
生育期の植物は蒸散で気温を下げている
からサーマルを作らない
人間界で言う打ち水と同じだ
そうでなければ
夏の白菜畑は醤油だけ持っていれば
おヒタシが食える事になる
植物はみんな枯れてしまう

植物は吸い上げた水を水蒸気で飛ばす風や
気温、低湿がないと根から栄養を吸えないから
天候不良による生育不良となる
サーマル遊びをするおじさんも同じ

夕立が降ると
雨の降りだした方角から冷たい突風
が吹いてくる
サーマルや積乱雲は回転していない
から、継続して暖気を吸い上げるだけ
の煙突効果を持っていない
低気圧のように吸引で風を起こさない
理由がこれだ

つまり
サーマルは風上にあり、低気圧は風
下にある
ちなみに上の写真は
錐状の山が麓の暖気を吸い上げながら、噴煙を巻き込んで回転を始めたところ
上昇中も斜面が熱を供給するので山岳サーマルは成長する
静電気で雷が発生する
実際の所、小径火山でコリオリがこれほど作用するとは考えられないから
これはめずらしい







強い降下気流は
RC機を一瞬で背面にする

グライダーはしょせん滑空降下している
からサーマルの上昇にはついていけない
いずれ取り残されて降下気流に落ちてし
まう
こうなる前に
浮きが悪くなったら早々に旋回をやめて
一目散に機体を逃がすのが肝だ


山の左側のモヤが、
サーマルに押しのけられて上空から落ちてきた冷たい空気

標高差が大きいと気圧差の圧縮で空気が加熱しフェーン現象が起こる
そうすると、今度は降下気流が加熱されたサーマルの因子に、実に不思議だ
ブラウンの何ちゃら笑

山岳波はそうした圧力での温度変化が原因かも知れない…
注射器で火が起こせるのを知っているだろうか…

燻炭

脱穀した籾殻を炭にして腐葉土のように
田へ帰す作業だ

たき火のように高温の煙がでないから
サーマルのイメージを掴むのにちょうど
良い素材になる


煙突からの煙はゆっくりと上に登るが・・

サーマルが発生すると降下気流で上空の
冷たい空気と周囲の煙が地面に落ちるから
辺り一面が煙りだらけになる
バーベキューやるとよく体験で知るアレである
これがサーマルの産まれた瞬間
いわゆる、そよ風が吹いた瞬間


RC機が乗れるようなサーマルだとこの
時に気温が下がるのでわかりやすい

もう少し遠くから煙突の上を撮ってくれる
といいのに

https://youtu.be/TTQLcAmXgNE










で、               
結局、サーマルって何だ?




沸騰する鍋底の泡
キノコ雲とちがうのか!

大気の逆転層は火にかけた鍋と同じな
のだ
夏暑いとか冬寒いとか、鍋底の話
透明な空気をすり抜けた太陽光が鍋底を加熱し、
底を熱くする


人間はこの焼け付いた鍋底の極表面に貼
り付いて生きている
地球温暖化を語るなら
大気全体の平均温度、体積、地球の相
対地温まで観測しないとわからない
そんな研究は聞いたことがない

サーマルが上昇して膨張分散するとコレ
雲はこの水面に浮かぶアクのようなもので
上がりも沈みもしない

この中でグライダーを旋回させるわけ
だから、タコ踊りのように舵を操作しな
ければ小さなRCグライダーはきれい
に旋回できないわけだ

そのおかげで
サーマルに入るとグラグラと翻弄されて
機体が揺れるから簡単に判る


実物のサーマルの様子がこれ
下のモコモコが上昇するサーマルの姿
成長しても回転しない
なんせ、1時間に15°しか回らないから
積乱雲は3時間でも45°しか回転しない


直径がとてつもなく大きくて、コリオリで回転運動が
加わると低気圧と呼ばれる
さらに
偏西風や降下気流の渦で加速されると台風だ



直径50kmのサーマルが地球の自転で回転しても
外周では1.8mの風速でしかない
それが温度差による煙突効果で中心に集まり
あふれた暖気が渦を加速して上空へ吹き出す
加速することでベルヌイ効果が周辺気圧を下げて
暴風へ発達する



太陽フレアのように
台風は成層圏を抜けて、冷えてまた地上に落ちる
降下気流が台風から離れた場所に連動して高気圧として降り落ちるダウンバーストになる
いわゆる、でっかいそよ風
台風一過の日本晴れは台風のなれの果てとも言える

サーマルハンティングは
コレの赤ちゃんを捕まえる遊びなんですね




通常、
上昇した水は対流層を越えて成層圏まで昇ると湿度が下がって
水蒸気になり見えなくなる



入道雲の先端が消えずに成層圏で雪になり
流れる様になると
秋も終わり、冬の訪れである

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